おなかへった

全部フィクションだから心配しないでね。

外見と内面

 

 

 自分の外見が嫌いだった。なんで嫌いなのか尋ねられても具体的な理由を説明できないけど、可愛くないことが嫌いだった。私は、かわいくない。一般的に言われてる可愛い顔でない。

 

 自分の容姿は、お父さんとお母さん、その祖先から続くものを受け継いだものだ。私の髪の毛はお父さんに似たうずまきみたいにくるくるになる。くせ毛を指でなぞるのが好きだったはずなのに、今はただのまっすぐな線だ。奥二重だってアイプチして二重にしてしまうし、薄く小さい唇だってリップライナーで、少しでも大きくグロスで厚く見えるようにしてしまう。一般的な可愛いになるためには個性は不要で、顔のパーツの黄金比的なものに近づける必要がある。可愛いに近づくほど、どんどん自分が無くなっていってしまう気がする。父や母が自分に似ているとたくさん愛でてくれた容姿を、テレビや雑誌に出ている話をしたこともない綺麗なあの人に似せていく。私は何になりたいんだろう。

 

 可愛いの獲得は戦いだ。なにかと戦ってる。自分を認めたい私自身なのか、相手に認められたい自分なのか、あの日言われたブスの一言なのかよくわからない。

 

 たぶん、容姿を気にするようになったのは高校生になってからだと思う。

 中学生までの私は、バドミントン部にのほほんと在籍し、性別問わず楽しい友達がいっぱいいて最高の学校生活を送っていた。毎日楽しかった。そんな感じでのほほんと高校に入学する。

 

 

えー、やばい文章読み直したんですけど、あなた誰ですか〜〜〜〜????病んでるぽいしなんかここからいつもの語り口に戻してもいいですか?はーい

 

とりあえず高校入るとねクラスの座席が左半分が男子で、右半分が女子って真っ二つに分けられるんですよねよ。その時点で男子と女子が違う生き物みたいななんというか、同じ檻の中に2種類の性別がおります的な感じだな〜〜って思ってたんですよ。ちょっとここからは箇条書きで失礼します〜〜

 

・容姿を気にせずのほほんと生きてきたが、男子がクラスの女子の容姿に点数をつける→普通に話してる声が聞こえる→私は最下位だった。28点。赤点だし成績1だし留年する(やばい)それが私の容姿の価値ってことにアホほど凹む。

・「ブス」の私は生きてるだけで馬鹿にされる、この顔面は人を不快にさせるという想いが強くなる→人と話せなくなる→小説が友達になり誰とも喋らずずっと本読んでた。クラスに友達いなかった。

・自分の顔が無理すぎてマスクをつけないと家の外に出られなくなる(当然体も汚い物なので長袖長ズボンで生活)

・部活引退しても食事量が増えて当時160cmで56キロとかだった(ぐぐったら標準体重)だったんだけど、細くないと醜いという価値観が芽生えダイエット開始→ご飯を食べられなくなり生理が止まる→痩せても自分の容姿が好きになれない→努力してもブスで死にたい

・ダイエットしてるとクラスの人に、可愛くないくせに少食アピールする女無理と言われてクラスでご飯食べられなくなる→昼食時間図書館で本を読む

 

そんな感じで高校生活は容姿に悩みすぎて、可愛くない自分に価値を見出せなくて人とすら話せなかったんだ〜〜実は。でもあの時の経験とか読んだ本とかも今の自分の一部だし、その経験で学べたこともたくさんあったからオールオッケーだけども。この容姿だから出会えた経験も感情も全てを愛しております〜〜〜〜辛かったことも悲しかったことも全部ありがとう〜〜って私の中のサンボマスターが歌っておりますけども〜〜〜

 

 でもやっぱり、人と関わらない生活を3年間送ってみて、ひとりで味わえる幸せって限度があるし、誰かとつながってコミュニケーションをとりたいなってすっごくすっごく思ったので、大学の二次試験が終わって受験が終了した途端アインズ行って貯めてたお小遣いで化粧品を買って、図書館でコミュニケーション術!なりたい自分になれる!みたいな本をとりあえず借りて読んだ。私にとって化粧は仮面みたいなものだし、性根はクソネガティブな影の者だから、今の自分の発言や思考はこうなりたい!と思って本から引用したもので、自分の本当の気持ちや感情をそれらに変換してから口に出したり、スマホで入力したりしている。いえーい。でもそうやって言葉にしているとそんな自分にだんだん近づけた気がするし、口にしちゃうとなんでも叶うと思う。言葉は魔法だから。

 

西加奈子さんの「きりこについて」って小説の中に「容姿は入れ物」っていう表現が出てきて、その単語をお守りに私は生きてきたんですけど、やっぱり高校生の時の出来事も本当はずっと引っかかったままで。でも自分なりの無双理論かかげてまだ舞えるまだ舞えるゆうて剣の舞しすぎてここまでやってきたわけですよ。でも最近、自分の容姿がうんとだめだなって思っちゃって鏡みてめちゃくちゃ泣いて、なんか生きてることが許せなくなっちゃって。でも悩んでても何も変わらないし結局悩みなんて自分の世界の出来事じゃないですか。だからとりあえず家から出てお店に入ってコーヒー飲みながら、海外セレブのインタビュー動画を見て自分をブチあげる。Lady Gagaさんが「自慢できる過去の出来事は?」って質問に「20代に起きた嫌な事全て」って答えてたの。嫌だはただの主観だしマイナスに捉えちゃうのは弱さでもあるけど、どんな出来事だって自分次第で強みにできちゃう気がする。いえいいえい。悲しみを悲しみのままで終わらせない超大事。ってその時は乗り切ったんですけどやっぱり悲しくなっちゃって。

 

 根が真面目なので、とりあえず痩せてみるか〜〜と思ってプールに行って必死に1時間バタ足したわけだが?暗くて冷たい水の中に潜っていると、高校の時のプール授業を思い出しちゃって。クラスのみんなは細くて色が白いのに、私だけなんだか違う生き物みたいに思えちゃって苦しくてたまらなかったことを思い出して。今息が苦しいのは、自分の息継ぎが下手だからなのか、心がいっぱいいっぱいなのかわからなかった。涙流れすぎてゴーグルの中に新たなプールを爆誕させちゃうかと思った。クロール(自分はそう思っている)しながらもう悲しくて悲しくてこのまま人魚姫にでもなって海の底に沈んだりましょか〜〜〜〜????って思った。ここは市民プールでお魚も泳いでないし、塩水っていうより塩素水だが。

 

 

 まあそんな感じで精神の闇 期間限定で20%増!みたいな感じで泳いだんですけど、泳ぎ終わって、一人でシャワー浴びてると思い浮かぶのって愛してもらった記憶なんだよね。可愛い可愛い言ってもらえたこと、そういえばあった。はっはっは。かわいい〜〜って写真撮ってもらったことあった。その人にだけは写真撮ってもらうの好きだったな。私の人生の外野は野次を飛ばしてくることもあったけど、まわりにいる親愛なる人間のみなさんは顔とかスタイルとか言葉とか声とかそんな一部一部じゃなくて私の概念を愛してくれてたな〜〜って思う。じゃあこの顔面でオッケー!!!!!!!!!!!!って強い自分に戻れた。今のままの自分で生きてていいって思えるの出会ったみんなのおかげ。何一つかけても今の私はいなかったから全部にありがとう。嬉しかったことも悲しかったことも全部ありがとう。私の人生に起こったことは全部無駄じゃないし、悲しみも幸せの伏線なのでこの調子でぐんぐん成長して自分至上の最高更新していきます〜〜〜〜よろしく卍

 

この容姿は、私以外の人間から見たら28点かもだし0点かもだけど、そんなのどっちでもいいの。誰かのブスって言葉に私はいつまでも縛られてるわけにいかないの。私の容姿は人からみてどう見えるかじゃなくて大好きなお父さんとお母さんに似てるってだけで私にとって100点だから、生まれた時点で満点取っちゃってるの。私だけじゃなくて全人類がはなまるもらって生まれきてんのよ。

 

 細い体も大きな二重まぶただって素敵だ。でも私のこのぽよぽよの体だって奥二重だって素敵だ。容姿にトレンドもこうあるべきもない。その人がその人らしく生きてることが一番素敵なんだと思う。時々リップスクラブだってするけど、私の一番の唇の美容は美しい言葉を紡ぐことなので。そういう面での美容を心がけてます。人生のスローガンはやさしいあまみです。よろしくおねがいしま〜〜す。

 

 内面とか外見とか二つに分けないで、自分の構成する要素として二つとも愛して抱きしめて生きたいな〜〜〜〜どんな私だってどんな私なのよ〜〜〜〜こうやって思えるようになったの幸せだ。全人類ありがとう〜〜〜〜愛してるよ〜〜〜〜〜〜

 

 

 〜〜〜〜〜〜ハッピーエンド〜〜〜〜〜〜〜〜